銀行

【業界研究】銀行の実態・将来性

2019-11-14

(読了目安時間:電車2~3駅分)

 

この記事は銀行・証券・外資系・コンサル関連の転職情報、業界比較記事をお探しの方向けの内容です。ご関心のない方はページを閉じていただいて構いません。

 

自分が働いている業界と転職したい業界の、【給与・働き方・将来性】を比較した情報を探しているけど見つからない

 

金融機関で働いていて、こんな悩みをお持ちの方は多いと思います。

本記事では【銀行業界】の現状や将来性について、わたし個人の考えをご紹介します。

 

■本記事の内容
①現在のビジネスモデル
②銀行の脅威
③銀行が取組んでいること
④個人的な意見
⑤個人が目指すべき道

 

わたしは過去、3度転職しています。

その間、経験した業界・業務内容は以下の通り。

 

【業界】
・証券会社
・国内銀行
・外資系銀行
・コンサルティング会社

【業務】
・資産運用提案業務(個人・法人営業)
・マーケット業務
・M&A業務

 

ご覧いただいただいた通り、色々やってるうちにバラエティに富む経歴になりました(笑)

 

ただ、そのお陰で業界ごとの強み・弱み、特徴を比較できるようになりました。

 

現在銀行で働いていて現状認識は十分!と言う方は、目次「④個人的な意見」からお読みいただければと思います。

 

①銀行のビジネスモデル

貸出金利で稼ぐビジネスは完全に行き詰まり

銀行は典型的な「ストックビジネス型」の業界です。

 

ストックビジネスとは蓄積型の売上・収益構造を持つビジネスです。

銀行の貸出ビジネスはまさに代表的なストックビジネスでして、お金を貸せばあらかじめ決めた金利でお金がチャリンチャリン入ってくるビジネスです。

 

銀行は安定しているとよく言われる理由です。

しかし、今はストックビジネスのモデルは岐路に立たされてまして(理由は後述)、貸出以外の収益源を模索している段階です。

 

②銀行の脅威

需要の減少と金利低下のダブルパンチ

ビジネスモデルが岐路にあると言った理由です。

 

近年、お金を借りたい人・企業は減り続けていまして、結果的に金利収入が減り、儲けが減ります。

 

更に今は金利がほぼゼロの水準にまで低下しているので、1億円貸しても収入は数万円です。

 

過去には、お金を借りたい人・企業が多かった時代もありました。

金利も今より高かったので銀行に入る収入も多かったのですが、今は違います。

もはや、貸出をメインとした銀行で明るい展望を描くのは難しい状況です。

 

ITの拡大

今はインターネットでお金を集めることができます。

しかも人件費などの余計なコストがかからないので銀行よりも金利は低く済みます。

 

ネット企業が銀行業に進出してきていることもあり、負けじと銀行側もITインフラを整えようとしていますが、あまり上手くいっているようには見えません。

内側から見て思うのは、銀行はビジネスのスピード感が圧倒的に遅いということですね。

 

変化が激しい今の時代を生き抜いていくだけのスピード感があるとは言い難いです。

 

負担が大きい固定費

日本全国にある銀行の支店は儲からなければただ家賃がかかり、人件費がかかるだけのコストでしかありません。

 

基本的に、銀行は昔から店舗を多く出店して地域の個人・法人客を顧客にしてきたわけですが、貸出需要が減ってきた今ではもはや負の遺産になってしまっています。

 

加えて今はもう資金決済はネットでできてしまう時代で、窓口業務の役割は確実に減ってきています。

 

③銀行が取組んでいること

強化中のビジネス

最近、大手銀行が取り組んでいるビジネスがこのあたりです。

 

・海外向け貸出
・資産運用の提案
・事業承継・相続・M&A

 

当事者の意見としては、海外貸出以外のビジネスはまだ収益の柱になるには程遠いといった状況ですね。

 

資産運用ビジネスは証券会社が先行

貯蓄から投資のスローガンのもと、フロービジネスである資産運用の提案義務を強化しています。

ただそこはやはり餅は餅屋といいますか、資産運用ビジネスにおいては証券会社よりもノウハウが一歩も二歩も遅れているという状況です。

 

事業承継・相続・M&Aはコンサルが先行

全国の中小企業で後継者が不足していることを狙ったビジネスですが、このビジネスはコンサルが先に手を出している分野です。

 

加えてここ数年はM&Aを専門にする企業も出てきていますので、ノウハウがない銀行が参入したところで顧客目線からすると強みがないジャンルです。

 

④個人的な意見

生き残るには余剰人員の削減は必須

大手銀行が今後の採用を減らすなどして人員を減らしていくことを発信していますが、わたしの意見はもう少し限定的です。

 

わたしの意見は営業部以外の人員に限定して人員削減することを意味しています。

こんなことを言うと問題発言かもしれませんが、要は窓口業務やバックオフィスの人員削減ですね。

 

理由は単純明快でして、もはやインターネットが普及して需要がほとんどない(=仕事がない)からです。

付加価値を生まない分野に人件費という費用を垂れ流しているのが今の銀行だと思ってまして、新たな収益源を作る前にやることがあるだろう、というのがわたしの考えです。

 

銀行が生き残る道は投資銀行化に舵を切ること【消極的選択】

前述したように資産運用ビジネスやM&Aビジネスでは絶対的な先駆者がいますので、おそらく勝ち目はないかと思ってます。

 

かといってコンマ数%の金利で貸出を増やしても今の給料を維持できるほどの収益は期待できません。

 

となると、銀行の得意分野で何かないかということになります。

 

銀行の得意分野は企業の財務を分析すること、お金を出して回収できるか見極めることです。

従って、生き残るには大手企業の財務アドバイザリー的なビジネスしかないと思います。

 

上場企業の財務アドバイザリー業務をするということは、株式の引受業務も出てくるので、証券会社がグループにあることも必要になります。

 

今よりも海外向けの貸出に集中するとういう選択肢もあるかもですが、リスクが大き過ぎる気がしますね。

 

銀行は二極化する

ただ全ての銀行がそのような転換をスムーズに進められる筈もないので、今後は投資銀行化する銀行と自然消滅する銀行に分かれると思います。

 

数年後には90%以上の銀行が消滅するという観測もあるようですが、あながち馬鹿にできないと思いますね。

 

⑤個人が目指すべき道

 

徹底的にスキルを高めること、これしかないと思います。

 

業界として下方トレンドにある中で個人が自分の身を守る方法は、1人1人がスキル・専門性を高めるしかないです。

 

更に、会社にしがみつくスタイルではなく、いつでも他の会社に移れる準備をしておくべきだとも思います。

 

個人的には会社に頼らない生き方を考えるべきとも思いますが、いきなり実践するのは難しいケースも多いと思いますので、現実的には自分を高めることが第一歩になると思います。

 

具体的には以下の3つだと考えます。

 

企業分析のスキルを高める

最近は銀行でも資産運用ビジネスに注力していますが、そこに人員を投入している弊害として、実は企業の決算書をまともに読めないという人は少なくありません。

 

ただ、重ねてになりますが、資産運用ビジネスは証券会社が先駆者です。

銀行で働いていて、仮に何かがあって転職せざるを得なくなったとき、決算書を読めない銀行マンに果たしてどこまで需要があるのか、個人的には非常に懐疑的です。

そういった不安感は実は当事者の銀行マン自身が感じているはず。

 

銀行員として金融の世界にいることを考えるなら、会計知識を高めることはもはや必須だと考えます。

 

ただ、いきなり難しいコーポレートファイナンス理論みたいな本を読み始めるのではなく、スキマ時間を見つけてまずは簿記2級の取得を目指すことをオススメします。

「簿記かぁ、意味あるの?」と思う方もいるかもしれませんが、個人的にこの資格ほどコスパが良い資格はないと思います。

 

関連記事

 

TOEICを勉強する

会計知識を身に付けたら次はTOEICです。英語ではなくTOEICです。

 

理由は、日本の転職市場でTOEICが持つ破壊力・突破力は凄まじいからです。

 

もちろん、最終的に英語を聞き取れて話ができる状態がベストですが、その前にTOEICでハイスコアを取ることを優先すべきかと。

(わたしはこれまでに3度転職していますが、何度TOEICを勉強しておけば良かったと思ったことか・・・)

 

最終的に目指すスコアは850点ですが、英語に自信がない人がいきなりそこを目標にしても心が折れるのは明白。

まずは500、次に600、その次に700と段階的に進めた方が良いです。

個人的にわたしは英語アレルギーがかなり強かったのですが、短期集中して半年で600点は取れました。

600点到達後はモチベーションが低下して、結局そこから1年後にようやく700点をとりましたが、地味にでも継続すれば必ずスコアに反映されるので、今すぐ勉強を始めるべきです。

具体的な勉強法は別途、記事にしたいと思います。

 

(改めて)営業力を磨くことを意識する

3度の転職を経験して分かった事実は、営業力を認められれば何歳でも転職できるということです。

 

別にこれは金融に限った話ではなく、コンサルも同様です。

 

結局、仕事(案件)を取ってこれる人間が最も需要があります。

 

専門性をいくら高めても、強みが専門性だけだと営業力がある人間に使われる立場で終わるだけです。

 

会計知識を身に付けることは銀行員としてあくまでも当然のこと、TOEICを頑張るのは転職先のチャンスを広げるためです。

 

営業力は自分の居場所をより確実にするための最後の切り札になります。

 

まとめ

 

このあたりでまとめます。

 

■業界
・銀行のストックビジネスモデルは終焉
・資産運用提案ビジネス、M&Aビジネスは競合に劣後

■個人的な銀行業界の見通し
・投資銀行化へのシフトが必要
・投資銀行化する銀行とそれ以外に二極化する
・バックオフィスの削減は不可避

■個人が目指すべき道
・徹底的にスキルを高めることが必要
・まずは会計知識を身につける
・その次はTOEIC
・営業力を身につけて自分で自分の居場所を確保する

 

全体的に悲観的な内容になってしまった感がありますね。

 

銀行に身を置いている立場としては辛い内容ですが、このままだと銀行業界は本当にただシュリンクしていくだけという危機感から敢えて厳しい見方をしています。

 

銀行業界に在籍している人、縁あってこれから銀行業界に来られようとしている人、すべての方のよき銀行員人生を祈ります。

 

本日は以上です。

お読みいただきありがとうございました。

 

ではまた。

 

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アツ

妻・娘・犬と暮らす30代現役銀行員。証券ドブ板→外資プライベートバンク→M&Aコンサル→銀行マーケット部門。保守的な業界に在籍してますが会社のしがらみ関係なく思ったことを発信しています。趣味はゲーム、読書、自転車。

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